苗作り
稲作の一年

米の品質や収量に大きな影響を与える最重要工程

稲作には、苗半作(なえはんさく)という言葉があります。良い苗が作れるかどうかで、その年の作柄が半分は決まってしまうという喩えです。それだけ苗作りは、品質や収量などに大きな影響を与えるのです。ここでは、苗床(なえどこ)作り・播種(はしゅ)・育苗(いくびょう)の各工程の流れを学びます。

苗床(なえどこ)作り

苗床には、「水の量が管理しやすい」「日当たりがよい」「風あたりが少ない」などの環境が必要です。また、地面を均平にすることは揃ったいい苗を作るために大変重要です。

苗床(なえどこ)作り

播種(はしゅ)

種まきにあたる播種には、ベルトコンベア式の播種機を利用することが一般的です。また、苗には育苗の様式によって、乳苗、稚苗、中苗といった区別があり、それぞれの様式により、播種量が異なります。

播種(はしゅ)

育苗(いくびょう)①出芽期

播種後、芽が覆土から出揃うまでの期間を「出芽期」といいます。出芽には電気ヒーターや蒸気で加温する育苗器を使用します。育苗器では、2日間の間30~32度の温度を保ち、一斉に出芽させます。

育苗(いくびょう)①出芽期

育苗②緑化期

育苗器で芽の長さが1㎝になったら、ハウスに移し並べていきます。暗いところで芽を出した苗を少しづつ外の環境に慣らしていくのが緑化期です。ハウスへの搬出へは日差しの強い時間帯は避けることや、徒長苗・苗ヤケにならないよう温度管理を徹底することが大切です。

育苗②緑化期

育苗③硬化期

苗の長さが10cm程度(中苗の場合)になったら、苗作りの最終段階である硬化期に入ります。外気に慣れさせるため、ハウスを開け閉めしながら温度管理を行います。

育苗③硬化期

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