稲作用語集
就農者なら覚えておきたい基礎的な用語から、応用用語まで幅広く集めました。日常の業務や資格の勉強などにお役立てください。
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あ行
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あ
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アイガモ農法(米)
あいがものうほう
アイガモの習性を利用した稲作農法のひとつで、水田にアイガモの雛を放し飼いし、除草・害虫駆除をさせる。古くから無農薬/減農薬栽培として注目されている。
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IBM(Integrated Biodiversity Management)
あいびーえむ
総合的生物多様性管理のこと。適切な病害虫・雑草管理を生物多様性に注視しつつ農業を継続的に行うこと。
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IPM(Integrated Pest Management)
あいぴーえむ
総合的病害虫・雑草管理のこと。適切な方法を総合的に組み合わせ、経済的に正当なレベルに保ちつつ、人や環境へのリスクを軽減または最小限に抑えること。
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青刈り
あおがり
実が熟す前の状態で稲を刈り取りること。刈り取った稲は、肥料や飼料として活用される。
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青未熟粒
あおみじゅくりゅう
稲刈りの時期が早い、出穂・開花が遅れたなど成熟が不十分だった場合に見られる米粒のこと。青米(あおまい)とも呼ばれ、果皮に葉緑体が残っているものが多い。
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赤米
あかまい
古代米(こだいまい)とも呼ばれる赤い色をした米粒のこと。玄米の糠層に、カテコールタンニンという赤色系色素を含んでいるため赤くなる。
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秋落ち
あきおち
イネが穂の出る秋頃から急に生育状態が悪くなって、実入りが少なくなってしまうこと。また米が豊作で米の値段が下がってしまうことも「秋落ち」と表現される。
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畔(畦畔)
あぜ(けいはん)
水田の周りの土手のことで、「あぜ」や「けいはん」と呼ばれている。
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畦付け(畦塗り)
あぜつけ(あぜぬり)
田んぼにしっかりと水を張れるように、畔を整備すること。「あぜつけ」や「あぜぬり」と呼ばれている。
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荒代
あらしろ
代掻きの工程の中で、最初に行うもののこと。
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荒縄
あらなわ
ワラで作った縄のこと。刈り取った稲ワラで作ることもある。
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暗渠
あんきょ
給排水を目的として地下に造られる水路のうち、小規模な溝状のものの総称。
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暗緑色
あんりょくしょく
黒みがかった緑色のこと。稲こうじ病になったときに、稲の籾にこの色の小さな斑点ができる。
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い
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育種
いくしゅ
新しい品種を作ったり、生物の遺伝的性質を改良しながら、原種の維持を行うこと。英語で言うと「ブリーダー」。
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移植
いしょく
田んぼに苗を植えること。現在は田植え機を使って移植することがほとんどだが、移植後に補植することが少しでも少なくてすむように効率的に苗を植えていくことがポイントとなる。
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育苗
いくびょう
水田に植える前に、一定期間人工的な環境下で発芽・育成すること。育苗方法は様々で、品種や地域に合わせた方法で取り組まれる。
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育苗器
いくびょうき
苗を育てる機械のこと。
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育苗箱
いくびょうばこ
苗を育てる際に使用する箱のこと。
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育苗日数
いくびょうにっすう
催芽した種籾が、田植えできるまでの苗になるまでの日数のこと。
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一年生植物
いちねんせいしょくぶつ
一年のうちに発芽・開花・結実し、枯死する草本植物のこと。イネも一年生植物。一年草、一年生草本とも呼ばれる。
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位置選択性
いちせんたくせい
生長点の位置の違いにより、除草効果を発揮する除草剤。主に土壌処理で発芽を阻害する。
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萎凋枯死
いちょうこし
萎凋病とも呼ばれているが、根や茎の部分に病原菌が繁殖してしまい、水分が上手に吸収できず、葉の部分が枯死してしまう病気のこと。下の方から萎れてくる特徴がある。
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一発処理剤
いっぱつしょりざい
除草剤の一種。一度の散布で様々な雑草を除草することができる。土地の特徴や気候の傾向、時期に合わせて散布する方法は様々。
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一発肥料
いっぱつひりょう
一度で米作りに必要となる栄養素を散布できる肥料のこと。
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遺伝子組替え
いでんしくみかえ
作物の遺伝子(DNA)の特定部位に、他の作物から必要なDNAを組み込んだり置き換えたりすることで新しい品種を作り出すこと。この組み替え技術により、栄養素の高い作物や、害虫に強い作物を生み出せるようになっている。
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イネ
いね
イネ科の一年草。稲の種子が籾(もみ)で、籾殻を取り除くと玄米が出てくる。その玄米から糠と胚を取り除いたものが白米として市場に並んでいる。
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稲刈り
いねかり
稲の収穫作業のこと。穂が熟す季節の秋に行われ、根元から刈り取る「根刈り」が一般的だが、穂先のみを刈り取る穂首狩りもある。現代は、コンバインで作業しているところがほとんど。
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いもち病
いもちびょう
稲に発生する病気のひとつで、いもち病菌というカビの一種が原因と言われている。葉や穂を枯らし、稲が枯死してしまうため、充分な予防と早期発見が重要。発病の部位によって「葉いもち」「穂首いもち」「節いもち」「苗いもち」など呼び名がが異なる。
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インディカ種(インド型)
いんでぃかしゅ
中国の中南部・タイなどの東南アジア、アメリカなどで生産されており、生産量は全世界で80%以上。6.5~7.5mmほどの長さの細長い形をしており、細長いのが特徴。白米よりも、ピラフやカレー、パエリアなど調理して食べることが主とされている品種。
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う
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植代
うえしろ
代掻きの中でも、荒代・中代に続く最後の工程。
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粳米
うるちまい
うるちまい、うるごめと呼ばれる普段炊いて食べるご飯のこと。日本の粳米のほとんどがジャポニカ種で、東南アジアや欧米ではインディカ種が主に栽培されている。
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ウンカ
うんか
稲の害虫となる体長5mmほどの虫で、幼虫でも成虫でも害を与える。江戸時代から凶作の原因として恐れられているが、アジアを中心に現在でも大量発生するなど猛威をふるっている。
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え
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穎
えい
イネ科の植物の小穂に見られる鱗状の包葉のこと。
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栄養生長期
えいようせいちょうき
発芽から穂のベースとなるものができるまでのこと。
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エコファーマー
えこふぁーまー
平成11年7月に制定された「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律(持続農業法)」第4条に基づき、「持続性の高い農業生産方式の導入に関する計画」を都道府県知事に提出して、当該導入計画が適当である旨の認定を受けた農業者(認定農業者)の愛称名。エコファーマーになると、環境保全型農業直接支払交付金による支援や農業改良資金の特例措置が受けられる。
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SBS(Simultaneous Buy and Sell system)方式
えすびーえすほうしき
海外の供給業者と国内の輸入業者が直接取引する売買同時契約のこと。年間約10万トンの取引が行われている。
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MA(minimum access)米
えむえいまい
日本はコメの輸入に高い関税をかけて国産米の生産を保護する代わりに、最低限の輸入機会(ミニマム・アクセス)を提供する。その枠として輸入している米を「MA米」と呼ぶ。年間約77万トンの取引が行われている。
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塩水選
えんすいせん
稲作に使用する種籾を選ぶために、濃い濃度の塩水を利用して選別する方法。塩水に種籾を入れて、浮いた種籾は取り除き、沈んだ物だけを使用する。選別後はよく水洗いしてから使用する。
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お
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晩生
おくて
普通よりおくれて成熟すること。反対に早く成熟するものは、早生という。
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お米マイスター
おこめまいすたー
一般財団法人 日本米穀商連合会が認定する資格で、お米に関する幅広い知識を持った販売者に与えられるもの。2002年からスタートし、現在までに約4000人がお米マイスターとして認定されている。資格を取得するためには、(1)米穀の届出事業者のうち小売業を営む者、およびその家族、従業員。(2)米穀小売業に5年以上従事している。(3)各都道府県の米穀小売組合に加入している。の条件があるので、詳しくはお米マイスター全国ネットワークのサイトにて。 http://www.okome-maistar.net/
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おこわ
おこわ
もち米を蒸したもの。赤飯もおこわの中に含まれる。
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おはぎ
おはぎ
もち米にうるち米を混ぜてたき、丸めてごま・あん・きなこなどでくるんだもの。春のお彼岸に食べるものは、牡丹にちなんで「ぼたもち」と呼ばれ、秋のお彼岸に食べるものは、萩の花にちなんで「おはぎ餅」「おはぎ」と呼ばれている。
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おひつ
おひつ
炊き上がったご飯を保温するために入れる容器のこと。木製(さわらやひのき)で作られているものが多いが、最近では陶器やセラミックなど種類が増えている。
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か行
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か
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開花
かいか
ひとつの穂に100個程の花がついており、穂先から順番に開花する。それぞれの開花時間は約2時間で、全部が咲き終わるまでに1週間くらいかかる。
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塊茎
かいけい
地下茎が肥大し、養分をたくわえることで塊になったもの。
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改正食糧法
かいせいしょくりょうほう
日本国内における主食(米や麦などの食糧)の流通安定に関する法律。2004年に大規模な改正が行われたことで、食糧法から「改正食量法」に変更された。制度の内容は、時代に合わせて変化していく。
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害虫
がいちゅう
農作物などに害を与える虫を総称した言い方。ウンカやカメムシなど。
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灰白色
かいはくしょく
灰色がかった白色のこと。いもち病になった稲の葉は、この色になることもある。
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外皮蛋白質
がいひたんぱくしつ
植物病原ウイルスは、核酸とこの外皮蛋白質で構成されている。
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香米
かおりまい
香りが強い米のこと。
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化学合成土壌改良資材
かがくごうせいどじょうかいりょう
化学合成された土壌改良資材。
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化学合成農薬
かがくごうせいのうやく
化学合成された農薬。
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化学肥料
かがくひりょう
化学的工程を使って無機質原料から作られた肥料のこと。使われている肥料の大部分は化学肥料と言われています。
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かかし
かかし
鳥獣を避けるために、田畑に立ててる人形のこと。他にかかしと似たもので、大きな目玉の風船や銀色のテープなど、動物の習性を生かしたものもある。
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鏡餅
かがみもち
餅を使った正月飾りのひとつで、年末に飾り「鏡開き」「鏡割り」の日に無病息災を願いながら餅を食べる。
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核酸
かくさん
デオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸 (RNA)の総称のこと。
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かけ流し
かけながし
水を入れながら、排水口(水尻)から流し出すこと。真夏など水温が高くなると根腐れを起こすことがあるため、冷水を流し続ける「掛け流し」を行うことで水田環境を良好に保つ効果などが期待される。
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寡照
かしょう
日照不足のこと。
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化成肥料
かせいひりょう
複合肥料の中でも、単肥や複合肥料を配合して造粒または成形したもの、あるいは、肥料または肥料原料に化学的操作を加えて製造された複合肥料のこと。
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過繁茂
かはんも
植物がしげりすぎてしまい、成長が遅れてしまうこと
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株間
かぶま
株と株の間隔。
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カマス
かます
わらで作った、玄米を入れておく袋状のもの。
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かまぶえ
かまぶえ
お米が炊きあがったとき、水分を吸収して分量が増えること。
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カメムシ
かめむし
害虫。
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粥(七草粥)
かゆ
米を水から煮たもの。七草粥は、毎年1月7日に無病息災を祈り「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」の七草が入った粥を食べるのが習慣。
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カリ(加里)
かり
「カリウム」のこと。
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刈払機
かりばらいき
草や小径木を刈払うための機械。草刈機またはブッシュとも呼ばれることもある。
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灌漑
かんがい
水路から田畑に必要なだけの水を引き、人工的に土地に水を与え潤すこと。
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緩効性肥料
かんこうせいひりょう
肥料の効き方がゆっくりで、一定期間効果が長続きする肥料のこと。
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灌水
かんすい
水やりのこと。稲作の場合は育苗期に朝早く行うことを「潅水」と呼ぶ。
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乾燥機
かんそうき
脱穀した籾を乾かす機械のこと。
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間断灌水
かんだんかんすい
稲の根元の酸素不足を補うために、ある程度の時間をあけて潅水すること。
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カントリーエレベーター
かんとりーえれべーたー
穀物の貯蔵施設の一種。乾燥機と貯蔵サイロをエレベーターでつないだ大型倉庫。
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管理機
かんりき
アタッチメントを付け替えることで、耕耘・整地・ウネ立て・培土・マルチ張りなど幅広い農作業に使える歩行型の耕耘機。鍬かわりとしても使えるので、田んぼの作業だけでなく、畑の作業にも活用されている。
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き
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客土
きゃくど
他の土地から、良質な土を持って来て、土を入れ替えること。土壌改良のひとつ。
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GAP(Good Agricultural Plactice)手法
ぎゃっぷしゅほう
直訳するとGood Agricultural Practiceは「よい農業の実践」ですが、日本国内では「農業生産工程管理手法」として認識されています。
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休閑地
きゅうかんち
現時点では作物の栽培は行われていないけれど、数年のうちに使われる予定にある農地のこと。
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休耕田
きゅうこうでん
過去1年以上稲作が行われていないけれど、数年のうちに再び稲作が行われる予定にある水田のこと。
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厩肥
きゅうひ
動物性の肥料。主に牛や馬の排泄物を腐らせたもの。
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凶作
きょうさく
天災や気候によって、農作物の実りが悪いこと。
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巨大胚芽米
きょだいはいがまい
一般的なサイズと比べて、2〜3倍胚芽が大きい米のこと。
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均平
きんぺい
水田を平にならしておくこと。
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く
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苦土
くど
マグネシウムのこと。植物体内の重要酵素の活性剤として、大切な役割を担っている。
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グレンタンク
ぐれんたんく
収穫した籾を入れておくタンクのこと。
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黒米
くろまい
黒い色の糯米で、「くろまい」や「くろごめ」と呼ばれる。炊き上がると鮮やかな色合いになることから、「紫米」「黒紫米」とも呼ばれている。
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け
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ケイ酸(珪酸)
けいさん
根・茎・葉を丈夫にし、いもち病などの被害を軽減。収量の増加や品質の向上にも役立つ。
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減化学肥料栽培農産物
げんかがくひりょうさいばいのうさんぶつ
生産過程の中で、化学肥料の使用回数が既定の範囲以下の栽培方法で生産された農作物のこと。
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減水深
げんすいしん
ひとつの水田でどれくらいの量の水が減っていくか調べたものを「減水深調査」という。形状や環境によって、水深が変動するため、どれくらいの水が減っていくかを知っておくのは重要項目のひとつである。
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減農薬
げんのうやく
消費者と生産者では受取る意味が異なる。言葉通りでは農薬の使用を減らすことだが、環境負荷、作物の残留農薬低減には結びつかないことに留意。
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減農薬栽培農産物
げんのうやくさいばいのうさんぶつ
生産過程の中で、農薬の使用回数が既定の範囲以下の栽培方法で生産された農作物のこと。
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玄米
げんまい
籾殻を取り除いただけの米。玄米を精米すると、普段食べているお米になる。
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こ
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高温障害
こうおんしょうがい
稲の栽培期間中に、高温の日が続くことで、稲の発育に影響が出てしまうこと。
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耕起
こうき
水田を耕し、起こすこと。
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後期除草剤
こうきじょそうざい
水稲の有効分げつ終止期から幼穂形成期までの、雑草が生育する期間に使用する除草剤のこと。
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耕作放棄地
こうさくほうきち
作物の栽培が行われず、放置されてしまっている農地のこと。
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厚壁胞子
こうへきほうし
菌類に広く見られるもので、細胞壁が二重の厚さになった無性胞子である。あまり特殊化した構造ではなく、胞子とは見なさないこともある。厚膜胞子ともいう。
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穀検
こくけん
日本穀物検定協会の略称。
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コクゾウ虫
こくぞうむし
穀物を食害する虫。ほとんどが精米時に異物として除去されるため、現代においては見かけることは少なくなった虫。
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穀物
こくもつ
稲をはじめとして、大麦・小麦・あわ・ひえ・きび・とうもろこし・豆など人類が主食とする食物。
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穀類
こくるい
穀物と同義。ちなみに、イネ科の植物は「禾穀類(かこくるい)」、マメ科の植物は「菽穀類(しゅこくるい)」に分類される。
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五分搗き
ごぶづき
玄米と白米の中間の米。精米するときに、調整する。
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古米
こまい
前年以前に収穫した米のこと。「ふるごめ」とも呼ばれる。
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米
こめ
稲の果実。籾に囲まれており、籾を取り除いたものを玄米、それを精米したものが白米である。
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米騒動
こめそうどう
米価の急騰に対して起きた、1819年の民衆暴動事件のこと。
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米の食味ランキング
こめのしょくみらんきんぐ
財団法人 日本穀物検定協会が、昭和46年産米から行っている、お米の美味しさを批評し発表したもの。流通するすべてのお米を評価しているものではない。
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こやし
こやし
肥料と同義。
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コンバイン
こんばいん
稲を刈りとって、籾の脱穀、わらを裁断するなど処理を行う機械。
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さ行
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さ
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催芽
さいが
種まきの前に、種籾の発育を促すこと。数日間水につけたり、温熱や薬品等で育成を早めるだけでなく、発芽の不揃いをさけ、鳥による食害を防ぐ効果も期待されている。
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最高分げつ期
さいこうぶんげつき
茎数が一番多くなる時期のこと。
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採種
さいしゅ
種子を採取すること。
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サイロ
さいろ
貯蔵タワーのこと。
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酒米
さかまい
日本酒を作る際に使うお米のこと。
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作土
さくど
作物を生育させるために必要な耕地の土。耕土や表土とも呼ばれる。
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作土深
さくどしん
作土の深さ。深さが生育にも影響を与えるため、深さに合わせた肥料の量や水深を調整する必要がある。
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刺し
さし
袋の中にある玄米をとる道具。先端が斜めになった金属製の細い管を袋に差し込んで使うことから「刺し」と呼ばれている。
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作況指数
さっきょうしすう
10a(アール)当たりの平年収量を100として、1年ごとの収穫量を数値で表したもののこと。
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雑草
ざっそう
耕地に生えている、作物以外の野草のこと。望まれないところに生える植物。ヒトが撹乱する環境条件でしか生きられない。
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サブソイラ
さぶそいら
水田の作土の下にあるすき床層(心土)や、大型トラクタの重みでできた畑の硬い層(硬盤)を破砕し、水みちをつけて排水をよくする機械。トラクタに装着し牽引する。効果を高めるために羽根を付けたものや、低馬力のトラクタで牽引可能なものなどいろんなタイプがある。 サブソイラに心土を持ち上げるプラウ的な効果を加えたプラソイラはよく知られている。また最近では、プラソイラのように心土を上げながら割るが、途中までしか上がらないハーフソイラや、サブソイラよりも作業幅が広く牽引抵抗が小さいパラソイラの人気も高まっているようだ。水田転作の安定化や、脱プラウ(省耕起)の実現に、サブソイラを愛用している農家は多い。
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し
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粃・秕
しいな
皮ばかりで実がない、もみ。また、よく実が入らずにしなびた果実 のこと。
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自家採種
じかさいしゅ
自分で種を採取すること。
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色彩選別
しきさいせんべつ
害虫被害などにより、着色してしまった米を取り除き選別すること。
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色彩選別機
しきさいせんべつき
米を袋詰めする時に、異物混入を防ぐため、色彩によって異物や不良粒を除去する装置のこと。
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色素米
しきそまい
赤米や黒米のように、玄米の糠に色素が含まれている米。
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枝梗
しこう
イネの穂は穂軸から最初の枝分かれ部分を枝梗(1次枝梗)、次の枝分かれを(2次枝梗)という。
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自殖性植物
じしょくせいぶつ
イネやムギのように、自家受粉によって生殖を行う植物のこと。
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自然生え
しぜんばえ
人が播種するのでなく、落ちた実やタネから自然の力で生えてくる現象。
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シードバンク
しーどばんく
種子を収集し、貯蔵する施設のこと。
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死米
しにまい
稲の倒伏など成長の過程で登熟が阻害されてしまい、光沢がなく不透明な米粒になってしまった米のこと。
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注連縄(しめなわ)
しめなわ
ワラを使って作られる、縄のこと。神道で使われる道具のひとつ。
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ジャポニカ種(日本型)
じゃぽにかしゅ
丸みを帯びた楕円形で、米粒は丸い。熱を加えると粘り気が出るのが特徴。日本国内で主に食されている品種だが、世界的な生産量の割合で見るとインディカ種が8割で、ジャポニカ種が2割程度と少ない。
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しゃもじ
しゃもじ
炊飯されたご飯をお茶碗へよそう調理道具。
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収穫
しゅうかく
農作物を刈りとること。
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秋耕
しゅうこう
秋の収穫が終わった後に、田畑を耕すこと。
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種子
しゅし
タネ。
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種子消毒
しゅししょうどく
育苗期の種子伝染性病害を効率的に防除できる手法。地域ごとに消毒の方法は異なるため、地域の特徴や気候に合わせた種子消毒を行う。
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出穂
しゅっすい
稲の穂が出てくること。
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受粉
じゅふん
めしべにおしべの花粉がつくこと。稲は、同じ花の中で受粉をする「自家受粉」。
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主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律
しゅようしょくりょうのじゅきゅうおよびかかくのあんていにかんするほうりつ
食糧管理法に代わり、1994年に制定された法律。通称「食糧法」または「主要食糧法」と呼ばれている。
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条間
じょうかん
苗を植えた列と列の間のこと。
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消長
しょうちょう
勢いが衰えたり盛んになったりすること。
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初期除草剤
しょきじょそうざい
田植え前または田植え直後の初期に散布する除草剤のこと。
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食味計
しょくみけい
米の成分比から食味値の点数をつける機械のこと。
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食味値
しょくみち
食味計によって付けられた点数のこと。
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食料・農業・農村基本法
しょくりょう・のうぎょう・のうそんきほんほう
農業基本法(1961)に代わり1999年制定された法律。
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食糧管理法
しょくりょうかんりほう
1942年に食糧の需給と価格の安定を目的として制定された法律。
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食料自給率
しょくりょうじきゅうりつ
指定されたエリア(市町村、都道府県、国)において、自分の地域でどれくらいの食料を自給しているかの割合を示したもの。
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除草
じょそう
稲の生育を阻害する野草を駆除すること。
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白葉枯病
しらはがれびょう
梅雨明け頃に見られる病気で、葉の部分に黄色っぽい斑点が発生し、そこから白に変わっていき、そのまま先端が枯死してしまう病気。台風などで傷がついたり、降水量などとも関連性が高い。
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代掻き
しろかき
田植え前に耕地に水を入れ、田植えがしやすいように土壌をならし平にすること。
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白未熟粒
しろみじゅくりゅう
デンプンが詰まりきらないうちに登熟が終了してしまうので、白く見えてしまう米のこと。
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新規需要米
しんきじゅようまい
食糧自給率向上を目的として農林水産省が制定した、主食用米や加工米とは異なる用途に活用されるお米のこと。
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真菌
しんきん
カビのこと。
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新形質米
しんけいしつまい
新しい特性を持ったお米のこと。低アミロース米、低アレルゲン米、巨大胚米、有色素米や香り米など健康需要に合わせて作られている。
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浸種
しんしゅ
種籾を一斉に発芽させるために、必要な水分を吸収させる作業のこと。
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新米
しんまい
今年収穫された米。
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芯葉
しんよう
稲の中心から伸びてくる葉のこと。これから開く葉のこと。
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す
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水浸状
すいしんじょう
葉や根の近くの部分が、ひょろひょろとして白っぽくふやけたような状態になっていること。
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水田
すいでん
水を入れて、稲を育てる耕地。
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水稲
すいとう
水の中で発育する稲のこと。日本国内はほとんどが水稲栽培で行われている。
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炊飯器
すいはんき
米を炊く機械。
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スマート農業
すまーとのうぎょう
最新のテクノロジーを活用し、生産性を高め今まで以上に事業が加速するような農業手法のこと。
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スルホニルウレア系(SU系)除草剤
するほにるうれあけいじょそうざい
尿素にスルホニル基を導入した骨格を持つ除草剤。植物必須アミノ酸の合成を阻害する。
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せ
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生育調査
せいいくちょうさ
稲の生育状況を、他の年と比べ観察すること。
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生殖生長期
せいしょくせいちょうき
栄養生長期の後の期間のことで、出穂・開花するまでのこと。
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成苗
せいびょう
本葉の数が6〜7枚ある、手植え用の稲の苗。育苗日数は、30〜35日。
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政府備蓄米
せいふびちくまい
日本政府が蓄えている米のこと。国内産の米が不作だった場合などでも消費者に安定的に供給することができるよう食糧法によって定められている。
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精米
せいまい
玄米から糠層と胚芽を取り除くこと。玄米を精米すると、白米になる。
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生理的選択性
せいりてきせんたくせい
作物と雑草を生理的に選択して効果を発揮する除草剤のこと。
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整粒
せいりゅう
欠け米、割れ米、死米、未熟米、異種穀粒などを除いた米の状態。
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積算温度
せきさんおんど
ある期間から、毎日の平均気温を合計した温度のこと。例えば、穂が5割程度出た日から、平均気温を合計し一定の温度になった頃が収穫時など、日数だけでなく、品種や気候に合わせて収穫日を決めるのに役立つ。
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赤飯
せきはん
糯米に小豆を入れて蒸し焚いたもの。
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そ
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疎植栽培
そしょくさいばい
株間を広げて栽植密度を下げる栽培法。播種から田植えまでの労力とコストを半減できるだけでなく、生育や収量の面でもリスクを小さくできる栽培法として注目されている。
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せ
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施肥
せひ
肥料を施し、散布すること。ブロードキャスタ等による基肥散布が一般的。
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選別
せんべつ
玄米を一定の大きさ以上の良質米と未熟なものとに振り分けること。
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そ
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雑炊
ぞうすい
一度炊飯したご飯を、野菜や魚介などと一緒に調味料で味を整えた出汁に入れて煮込んだもの。
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雑煮
ぞうに
地域ごとに異なる出汁に餅を入れた料理。主に正月に食べられる。
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側条施肥
そくじょうせひ
田植機に施肥機を取りつけることで、基肥と田植えを同時に行うこと。
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速効性肥料
そっこうせいひりょう
液体状で肥料成分がすぐに土に溶け出し、植物に吸収されるスピードが速い肥料のこと。
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た行
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た
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堆肥
たいひ
草やわらに、牛や馬のふん尿などを積み重ねて腐らせた肥料のこと。
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田植え
たうえ
苗代で育てた苗を水田に移し植えること。
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田起し
たおこし
冬の間に眠っていた水田の土を掘り起こし、肥料を混ぜて目覚めさせること。
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脱穀
だっこく
刈り取った稲から、籾を外す作業のこと。
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脱芒
だつぼう
種籾の先端から出ている「芒(のげ)」を取り除くこと。 昨年秋に収穫したままの状態なので、稲埃やゴミなども一緒に入っている。
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棚田
たなだ
急な傾斜地に階段状に作られた水田のこと。
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種籾
たねもみ
種となる籾のこと。
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田面
たのも
田んぼの表面、またはほとりのこと。
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俵
たわら
穀類を入れるために、わらを編んで作った袋のこと。
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反(10アール)
たん
1反は約1,000㎡、10アール。お米1石(成人1年間の米消費量)分収穫できる面積を「反」としていたという説もある。
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淡褐色
たんかっしょく
薄く淡い、ベージュ色のこと。
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淡黄色
たんこうしょく
薄く淡い、黄色のこと。
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湛水
たんすい
水田に水をため続けること。
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単肥
たんぴ
成分が単一な肥料のこと。
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田んぼ
たんぼ
水田と同義。
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ち
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窒素
ちっそ
植物体の形成に一番重要な要素。
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稚苗
ちびょう
本葉2~3枚の苗のこと。
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着色粒
ちゃくしょくりゅう
胚乳部の全部または一部が茶色や黒に着色した米。通常の精米では取り除かれないほど直食している状態のことで、カメムシなどの害虫や、カビなどが影響している。
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茶米
ちゃまい
着色粒のひとつで、病原菌によって米粒に茶色い着色がついてしまったもの。
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中期除草剤
ちゅうきじょそうざい
田植えから20〜25日頃までに使用する除草剤のこと。他の時期に除草剤を散布する場合には、組み合わせや田んぼに生えてくる雑草などを比べて散布する必要がある。
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中苗
ちゅうびょう
本葉3.5~4.5枚の苗のこと。
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町(ヘクタール)
ちょう
約10,000㎡、1ヘクタール。10反で1町になる。
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長菱形
ちょうりょうけい
縦に長くなった菱形のこと。
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直播
ちょくはん(ちょくは)
水田に直接種をまいていく栽培方法。
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地力
ちりょく
作物の収穫をつくりだす土壌の能力であり、農業生産にとって重要な土壌の性質のこと。
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つ
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追肥
ついひ
稲の生育状態に合わせて肥料を足していくこと。
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坪刈り
つぼがり
合計収穫量を見積もるために、一坪の稲を刈り取り、収穫量を見積もること。
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て
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低アミロース米
ていあみろーすまい
うるち米の中でもデンプン成分のひとつである「アミロース」の含量が少ないお米のこと。
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抵抗性雑草
ていこうせいざっそう
除草剤に対して耐性を持ち除草効果が発揮されない雑草のこと。
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低タンパク米
ていたんぱくまい
タンパク質の含量が少ないお米のこと。
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手植え
てうえ
一株ずつ手で苗を植えること。
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手かぎ
てかぎ
麻袋・俵などを引っ掛ける農耕具。
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ち
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中耕
ちゅうこう
生育途中に硬くなった土を耕すこと。
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て
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天然物質
てんねんぶっしつ
自然由来の成分。
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電気柵
でんきさく
イノシシなどの水稲被害に備えて、水田の周りにつける電気が通った柵のこと。
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天日干し
てんぴぼし
太陽の光や熱で乾燥させること。
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と
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登熟
とうじゅく
種子が次第に熟していくこと。
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搗精
とうせい
精米と同義。
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凍霜害
とうそうがい
冬から春にかけて、夜の間に急激に地面が冷却されることで発生する気象障害のこと。
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倒伏
とうふく
稲穂が重みで倒れてしまうこと。
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動力散布機
どうりょくさんぷき
農薬などを散布する際に使う機械のこと。種類も様々あるので、用途に合わせて使い分けることが可能。
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動力噴霧器
どうりょくふんむき
液体の農薬を散布する農機具のこと。人間が操縦するものが一般的だが、近年無線で動かす自走式の動力噴霧器もある。
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胴割れ
どうわれ
玄米にひびが入ること。
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特別栽培米
とくべつさいばいまい
農林水産省の基準に沿って、特別に栽培された米。
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床土
とこつち
苗床用の土のこと。
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土壌改良材
どじょうかいりょうざい
耕地の土壌を改良するために使われる資材。
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土壌処理剤
どじょうしょりざい
田面に吸着して作用する薬剤。発芽阻害して雑草を防除する。
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土性
どせい
土の性質や、土壌の種類のこと。
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徒長苗
とちょうなえ
ヒョロヒョロと間延びした状態に育ってしまうこと。
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止葉
とめば
イネ科の植物の茎で、最上位に発生する葉のこと。
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トラクター
とらくたー
牽引するための車。代かきに使われたり、農業に関わる様々な用途で活用されている。
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な行
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な
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苗
なえ
水田に植える前のある程度成長した状態のもの。
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苗出し
なえだし
苗代に苗を並べること。
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苗作り
なえづくり
丈夫な稲にするために、田植えをする前にある程度成長させた状態にしておくこと。
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苗床
なえどこ
種を植え、苗を栽培する場所。
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苗箱収納棚
なえばこしゅうのうたな
たくさんの苗箱を保管、移動できる収納棚のこと。
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苗ヤケ
なえやけ
強い直射日光のために、葉が部分的に白くなったり枯れること。
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中生
なかて
早生(わせ)と晩生(おくて)の中間。
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中干し
なかぼし
ガス抜きや根張りの対策として、水田の水を一時的に抜いて、土を乾かすこと。
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なまこ餅
なまこもち
つきたての餅を、なまこのような半楕円形に成形したもの。寒餅とも呼ばれ、大寒の時期に食べられる。
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に
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二期作
にきさく
ひとつの水田で、一年に二度米を作り、収穫すること。
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日減水深
にちげんすいしん
水田一筆の一日当たりの田面水位の減少のこと。
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担い手農業者
にないてのうぎょうしゃ
農業経営への意欲や能力のある農業者のうち、「農業経営基盤強化促進法にもとづく経営改善計画」の市町村認定を受けた認定農業者のこと。
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荷札
にふだ
お米の品種や等級などが書かれてある札のこと。
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二毛作
にもうさく
一年に二種類の作物を作ること。
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乳苗
にゅうびょう
稚苗よりも小さい苗のこと。第1葉のみだが、田植え後の生育が早く、収穫量も稚苗とあまり変わらないと言われている。
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認定農業者
にんていのうぎょうしゃ
「農業経営基盤強化促進基本構想」に示された農業経営の目標に向けて、自ら創意工夫し、経営の改善を進めようとする農業者のことで、その計画は各市町村が認定する。
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ぬ
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糠
ぬか
玄米を精米した時に出るもの。
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ね
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稔実
ねんじつ
植物に実ができること。
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の
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農家
のうか
農業を営む家のこと。
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農業
のうぎょう
土地を利用し、作物の栽培または家畜の飼養を行うこと。
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農業基本法
のうぎょうきほんほう
1961年に制定された法律。
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農業生産法人
のうぎょうせいさんほうじん
農地法第2条第3項の要件に適合する“農業経営を行うために農地を取得できる”農業法人のこと。 (平成28年4月1日施行の改正農地法により、「農業生産法人」は「農地所有適格法人」に呼称が変更となり、要件が緩和されました。)
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農業法人
のうぎょうほうじん
法人形態によって農業を営むこと。
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農産物
のうさんぶつ
農業によって作り出される作物。
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農事組合法人
のうじくみあいほうじん
農業生産の協業をはかる法人のこと。
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農地所有適格法人
のうちしょゆうてきかくほうじん
農地法で規定された呼び名で、農地や採草放牧地を利用して農業経営を行うことのできる法人のこと。
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農地中間管理機構(農地バンク)
のうちちゅうかんかんりきこう
全都道府県に設置されている公的機関。農地の中間的受け皿で、農地を貸したい人と農地を借りたい人の間に立ち、農地の貸し借りが円滑に進むように調整する機関。
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農法
のうほう
農業における、栽培方法のこと。
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農薬
のうやく
農作物の成長に害となる状態を除去する薬品。
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は行
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は
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胚
はい
いずれ、芽になる部分のこと。
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バイオテクノロジー
ばいおてくのろじー
生物学の意味を持つ「バイオロジー」と、技術の意味を持つ「テクノロジー」を合成した言葉。
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胚芽
はいが
植物の種子の内部にある、成長してやがて芽になる部分のこと。
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胚芽精米
はいがせいまい
胚芽米と同義。
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胚芽米
はいがまい
胚芽の部分を残して精米した米のこと。
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ハイクリブーム
はいくりぶーむ
田植え後でも、広範囲に農薬を散布することができる乗用農機。
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培土
ばいど
育苗用に茎下部を土で覆う事で、除草の効果や土壌の通気性を改善し、倒伏させない効果もある。
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胚乳
はいにゅう
発芽する時に養分となる部分のこと。
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ばか苗病
ばかなえびょう
イネの菌類による感染症の一種。防ぐためには、健全種子の確保と種子消毒が大切と言われている。
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羽釜
はがま
炊飯器が登場する以前に使っていた、米を炊く道具。
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白米
はくまい
玄米を精米して、白くなったお米のこと。
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はさ架け
はさかけ
稲刈りが終わった後に、束ねた稲を棒などに挟みかけ、天日と風で自然乾燥させる方法のこと。
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播種
はしゅ
種をまくこと。
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播種機
はしゅき
種まき用の機械のこと。
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走水
はしりみず
稲を狩る前に乾燥しすぎを防ぐために、サッと水をまく行為のこと。
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発芽玄米
はつがげんまい
玄米を水につけて、胚芽部分から0.5mmほど発芽した状態にした玄米のこと。
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発芽阻害剤
はつがそがいざい
植物の発芽を阻害して防除する除草剤。発芽後の植物には作用しない。
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はと胸状態
はとむねじょうたい
発芽時の水分量が20〜25%ほどで、0.5〜1mmほど芽が出ている状態のことを言う。
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ハロー
はろー
代掻きの際に、トラクターに装着するアタッチメントのこと。でこぼこを均等にするのに役立てられる。
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斑点米
はんてんまい
茶褐色の斑点が残った米粒のこと。
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斑紋
はんもん
まだら模様のこと。
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ひ
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被害粒
ひがいりゅう
収穫後、虫や熱、カビや菌によって傷害を受けた米のこと。
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病斑
びょうはん
病気になってしまった植物にできる斑点の柄のこと。
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肥料
ひりょう
水田の生産性を維持推進できるよう、耕地に施す栄養のこと。
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微量要素
びりょうようそ
作物の生育において作物体内に存在している原子要素のうち0.01%以下のもの。 鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素などがある。
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品種改良
ひんしゅかいりょう
目的に合わせた交配を行い、新しい品種を作り出すこと。
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ふ
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フェーン現象
ふぇーんげんしょう
気流が山越えをして、風下側のふもとの空気が乾燥して気温が高くなる現象のこと。
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深水
ふかみず
水田の水深を深くすること。
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深水栽培
ふかみずさいばい
通常よりも深い水深で稲作を行うこと。
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覆土
ふくど
種まきをした後にかぶせる土のこと。
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袋詰め
ふくろづめ
●●kgごとに玄米を袋に詰めること。
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不耕起栽培
ふこうきさいばい
田起こしをせずに、稲作をする栽培方法。
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分搗き米
ぶづきまい
3分搗き・5分搗き・7分搗きと糠層を少し取り除いたお米。
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プラウ
ぷらう
種まきや苗の植え付けに備えて最初に土壌を耕起する農具であり、トラクターの作業機。
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ブロードキャスター
ぶろーどきゃすたー
粒子状の肥料・牧草の種子等を全面散布する機械のこと。
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分けつ
ぶんけつ
稲が成長していく過程の中で、根に近い茎の部分から分かれて新しい茎が生えてくること。
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へ
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米穀検査
べいこくけんさ
農産物検査法に基づいて行われる、お米に対する農産物検査のこと。
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ベントナイト
べんとないと
1000の潜在用途をもつ奇跡の粘土とも呼ばれるほど、様々な用途に使われている粘土のこと。
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ほ
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穂肥
ほごえ
穂の籾を充実させるために、出穂直前に肥料を散布すること。
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豊作
ほうさく
たくさん農作物が収穫できる状態のこと。
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防除
ぼうじょ
病害を予防し、駆除すること。
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圃場
ほじょう
農産物を育てる場所。
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補植苗
ほしょくなえ
植えていた稲が枯れてしまった際に、変わりに植える苗のこと。
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穂揃い
ほぞろい
田面内の稲穂が揃った状態のこと。
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ポット苗
ぽっとなえ
プラスチック製の容器で栽培した苗のこと。
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WCS(ホールクロップサイレージ用稲)
ほーるくろっぷさいれーじよういね
栄養価の高い稲の実と繊維質が多い茎をまるごと発酵させて作るもので、バランスがとれ、栄養収量の高い飼料ができる。既存の技術、設備施設を活用でき、収穫・乾燥・調製作業が省力化できる。 排水対策が難しい圃場、作物ローテーションで乾田・水田の移行にも有効。
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ま行
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ま
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麻袋
またい
玄米や穀物を入れる、麻でできた袋のこと。
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マニュアスプレッダー
まにゅあすぷれっだー
たい肥などの有機物を全面散布する機械。
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み
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実肥
みごえ
出穂以後に追肥する肥料のことをいう。
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水管理
みずかんり
水田の水を管理すること。
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水口
みなくち
水田に水をひく部分の呼び名。
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水尻
みなじり
水田から水を排出する部分の呼び名。
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瑞穂
みずほ
みずみずしい稲穂のこと。
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密苗栽培
みつなえさいばい
通常よりも狭い間隔で苗を植える手法。大幅な省力化・低コスト化・労力軽減などが期待できる。
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緑米
みどりまい
古代米のひとつで、緑色の米のこと。
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む
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無機質
むきしつ
炭素以外の元素からなる化合物のこと。(反対語:有機質)
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無効分げつ
むこうぶんげつ
生育途中で立ち枯れ、穂をつけない分枝のこと。
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無洗米
むせんまい
炊飯前に米を洗わなくても良い状態にした米のこと。
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無農薬栽培農産物
むのうやくさいばいのうさんぶつ
特別栽培農産物のひとつ。生産過程で、農薬を使わない栽培方法によって、作られた農産物のこと。
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め
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芽出し
めだし
種まき後、稲の芽を出させること。
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も
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目標茎数
もくひょうけいすう
主に中干しを行う目安になる、目標とする茎数のこと。 各地域ごとに品種や栽植密度により異なる。
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糯米
もちごめ
ねばり成分が強い米の品種。普段、食卓に出てくることが多いのはうるち米だが、もち米は「おこわ」や「餅」などに加工して使われる場合が多い。
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餅つき機
もちつきき
もちを作る機械のこと。
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基肥
もとひ
初期生育を確保するために、作付け前にまかれる肥料。「もとひ」や「きひ」や「元肥(もとごえ)」と呼ばれる。
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元肥
もとごえ
基肥と同義。
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籾
もみ
玄米が入っている部分。稲から取り外した状態を籾と呼ぶ。
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もみ枯細菌病
もみがれさいきんびょう
種子伝染する病気で、出穂期までの間は病状が出てこないため、わからないことが多い。発病が認められた苗は、枯死するが、病原菌は生存しているので、発生苗の移植は行わない方が良い。
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籾すり
もみすり
稲から取り出した籾を乾燥させ、取り除くこと。籾すりを行うことで、玄米を取り出すことができる。
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籾乾燥機
もろみかんそうき
籾を乾燥させる機械のこと。
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紋枯病
もんがれびょう
高温多湿条件で発生しやすい稲の病気。稲の葉に紋枯病菌が寄生することによって起こる病気で、「いもち病」に次いで多発する重大な病害。
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や行
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や
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焼き米
やきまい
昔から日本国内で保存食として浸透していた米の加工法。新米を籾のまま煎ってつきいたもので、そのまま食べたり、熱湯にふやかして食べたりする。
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ゆ
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有機質
ゆうきしつ
動物、人間、植物あるいは微生物からなる資源(有機資材)のこと。(反対語:無機質)
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有機農産物
ゆうきのうさんぶつ
有機質のみで生産された農産物のこと。有機農産物にするためには、農林水産省の認定が必要。
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よ
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幼穂形成期
ようすいけいせいき
幼穂(茎の中にある稲穂の元)の大きさが1ミリメートル以上の株が、全体の8割に達した時のこと。この時期には、稲に多くの水分が必要になるが、水温や気温によって根腐れ等のリスクが発生しやすい時期でもある。
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葉令限界
ようれいげんかい
除草剤には防除可能な雑草の葉令(年齢)があるため、除草効果がある葉令のうちに対応する必要がある。
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予措
よそ
健全に生育した種子を選別して、さらに種子に付着した病害虫を防除して、播種後に斉一な出芽をするように播種前に種子に施す処理のこと。
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ら行
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ら
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ライスセンター
らいすせんたー
収穫した米の乾燥や、籾摺などを行う共同施設。
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落水
らくすい
田んぼの水を抜くこと。稲刈りの10日前あたりに実施されることが多い。
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り
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陸稲
りくとう
畑に直に種をまき、育てる稲のこと。
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輪作
りんさく
一定年の期間、同じ土地で、種類の異なる作物を一定の順序で作付けしていくこと。 同じ作物を同じ土地で栽培し続ける(連作)ことは、地力の低下にもつながると言われているため、土壌養分のバランス維持による地力の維持増進を図る。また土壌伝染性病害虫や雑草の発生抑制効果もある。
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リン酸
りんさん
植物の必須元素のひとつ。エネルギー代謝に関わる重要なもので、タンパク質合成や遺伝情報の伝達に重要な働きをする。
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硫酸アンモニウム
りゅうさんあんもにうむ
水に溶けやすく、「硫安」と呼ばれ、窒素肥料に使われることが多い。
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れ
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冷害
れいがい
夏場の稲の成長期に気温の低い日が続き、農作物が予定通りに生育せず収穫に影響が出ること。
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ろ
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ロータリー
ろーたりー
耕起と砕土を兼ねた作業用機械で、耕うん時にトラクターに装着するアタッチメントのこと。
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わ行
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わ
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早生
わせ
稲の中で早く開花・結実し、実を付ける品種のこと。「早稲」とも表記される。
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